店主ブログ
箕面の柚子を使ってみました。-つづき-
2010.05.22
先日の続きです。
箕面のゆずは実生栽培で、香りがよく、病気にも強い。
でも、実ができるまでに15~16年かかります。
「この素晴らしいゆずをお菓子に使いたい!」
と、思ったのですが、ゆずを扱うのは結構ハードルが多い。
例えば、「かおり」。
とってもいいかおりなのですが、あまりにかおりが強過ぎて、管理が大変。ウチのような小さな店では狭いところにたくさんの商品が同居していますので、他の商品にかおりが移らないようにしなくてはいけません。
あと、ゆずの果汁は酸が想像以上にきつくて、PH(ペーハー)は2~3ほどです。(「7」が中性といわれています)
この数字がどの程度かといいますと、
和菓子でよく使う「寒天」をゆずの果汁と一緒に炊くと、いつまで経っても固まりません。
また、指をゆずの果汁にしばらく漬けておくと、指が「ツルッツル」になります。
これほど酸性の強い柚子ですから、加工をする際には、通常よりも相当大胆にならなくてはいけない場合が生じます。
わらびもちは特に食感が命です。各原材料の折り合い点を誤ると、すべてが、ワヤ。
綱渡りをするようなバランスを整えて、ようやく思い通りの食感にたどりつきました。
ただ、いまだに答えの出ない問題点が。
「黄な粉」をつけて食べるのか?
「蜜」(柚子果汁入り)をかけて食べるのか?
両方かけて食べるのか?
何もつけないで食べるのか?
どれがベストなのか多くの方に伺ったのですが、皆さんいろいろで。
「好み」ですかね。
だから、まだしばらくの間は「蜜」と「黄な粉」の両方を付けています。
どの食べ方が好みに合ったか、是非教えてくださいね。